アニメ 魔女の宅急便 だめだし ネタばれ含む

ずっとひっかかっていたことがあったので、ブログに書いておこうかなって思ったので。

 

アニメ版で、村から大きな街へ出てきたばかりのキキが、トンボに声をかけられてつんつんしているっていう描写があった。

田舎から出てきたばかりの女の子は、あんな感じにつんけんした対応をしないように思う。

コミュニティが狭いせいもあるんだろうけれど。田舎でも女の子は気をつけた方がいい時もあるけれど、あまり印象が悪くならないような形でそっと距離を取ると思う。怪しい雰囲気の人や、危ない場所や時間帯ってなんとなくわかるから、前もってなにげなく距離をとったり、地味な服装や髪型(おばさんぽい服装や、男女兼用)をしていることによって危機回避できる場合もあるし。

 

あれは、人口の多い都市に生まれ育った、かわいい女の子の描写だなあって思う。

大都市って人口が多くてコミュニティが細分化されているから、面識の無い人からの印象が悪くなっても困らないところがあるから。

だんだん都会に慣れてくると、道端で知らない男の子(男性)から話しかけられても、傷つけないような形で断りつつ、対応しなくなってくるんだろうな。また、キャッチセールスなんかの場合は、期待させない方が、時間を取らせないから、逆に親切なこともあるしね…。

原作とアニメ版の違い

原作のキキちゃんとアニメのキキちゃん、女の子のタイプが違っているね。

原作のキキちゃんは細かいことは気にしなさそうで、おてんばで、好奇心旺盛な、いなかの(または下町の)女の子っていう感じだった。率直なタイプ。冒険やわくわく感の方が重視されている感じ。すぐに同世代の友達をつくれるタイプ。

アニメのキキちゃんの方が控えめで女の子らしくて、礼儀正しい子になっていた。でも、すぐに同世代の友達をつくれるタイプではなかったなあ。

アニメの登場人物の女性は全体的に上品。甥っ子の誕生日のプレゼントを頼んだお姉さんなんて、高級住宅街のお嬢さんのように見えます。原作を読んでみたら、アニメとの人物像の違いから、やっぱり宮崎駿監督は昭和初期の大都市のいいとこのお坊ちゃんなんだなあ…と思いました。

でも、原作の方がリアリティを感じます。いなかから出てきた女の子が開店した、お手軽価格の宅急便のお店のお客さんって、下町の人だと思うから。

アニメ=上流階級出身の男性が思い描いた少女像。

原作=好奇心旺盛なタイプの女性が自分の経験を元に描いた少女像。

の違いもあるのかな。

 

原作のキャラクターって全体的に人間らしい。ずるい部分も描かれていたりするし。でも、悪いことを考えていると自分に帰ってくるところまでもちゃんと描かれているんだよね。

対して、アニメの方は、悪いことをしている部分は描かれていない。

キキがとんぼに対して怒ったのは、空を飛ぶ研究のために、キキのほうきを盗んだからだし。

実写版 

実写版のキキちゃんは、原作のキャラに近かったなあ。

トンボは、アニメ版が一番性格よかったなあ。アニメ版のトンボは、モテるタイプの男の子だったけれど、実写版のトンボはそうでもなかったなあ。若干敵意があるという。人をつきとばしたりしたらだめだよ…。あの後、ごめんってあやまってほしかった。原作のとんぼが一番普通の男の子の感じがしたなあ。

前半は、原作ぽいワクワク感があったけれど、後半は、アニメ版のほろ苦い感じがしたなあ。

町の人達が13歳の女の子相手におとなげないよ。特に動物園のカバの飼育員!

歌手の人のエピソードでは、ほろりときました。ハートが大事という。それから、彼女は、魔女にならずに、人として生活することを選んだ人でもあるんだよね。

でも、ハッピーエンドになってよかったなあと思いました。