『ワイルドスワン』

中国の文化大革命の時代に少女時代を過ごし、現在はイギリス在住の女性の手記。たしかプロフィールに現在はイギリスの大学で英文学の研究をしていたと書かれていたと思う。

ウィキペディアによると世界で1000万部のベストセラーになったけど、中国本土ではいまだに出版されていないらしい……。

祖父母と父母と自身の3世代について語られている。

祖母は祖父と再婚だったんだけど、祖父の前妻の息子が(農業で生計を立てていた人だったかな)再婚に反対して自殺してしまったとか。財産相続の問題とかあるからかな。それで、親戚とも関係が微妙になって、祖父は自分は医師だから医師で生活していけるから財産は放棄した話とか。(医師っていう資格は、財産放棄しても不安にならないものなんだな……。)

文化大革命の時期だったか、党の集会かなにかで母だけが女性だったからか、(やっぱりある女性から)攻撃対象になったとか。

少女時代に毛沢東に対してうっすらと疑問を持ったことなども書かれていた。共産主義の社会でみんなが質素な生活をしていた時に、毛沢東が住んでいた場所の近くに行った時に少し疑問を持ったとか。

紅なんとか団とかいう、若者の団体をつくって、近所の人とか、年長者でも、共産党理念に反すると思われる人達を批判させたとか。

(でも、ゲイの京劇の人が主人公の、中国の文化大革命時の映画とか見た時も思ったけど、批判の論理とか攻撃の仕方とか意味がわからないこともあって、まるで才能ある人とか富裕層に対してただ嫉妬をぶつけて発散しているだけみたい。

現在の中国は、自国内の富裕層やインテリ層への弾圧は無くなったけれど、反日国家になっていて、日本を国を挙げて攻撃している。中国という国はなにかを攻撃していないと国家としてまとまらない国なのかな…。


この本を読むと、文化大革命当時の中国のことがよくわかる……。