『こぶの子馬』

子どものころ、すごくおもしろいって思った本のうちの一つ。

あれだな。子どものころの私には、ふだん周りからバカって言われている子が、一番の名誉とされるような、例えば、物語の英雄的なことを成し遂げて、王女様と結婚して逆玉に乗るとか、そんななにかを成し遂げる物語がおもしろかったんだろうな。

 

ロシアの昔話が元になっているらしい。(当時は『イワンのバカ』も好きだったんだけど、同じ流れを組むお話だったんだな。)

 

子馬=ドラえもん

イワン=のび太

のイメージ。

 

イワンは、絶対に朝まで起きていなきゃいけない時に、寝ちゃったりするし…。

それで、子馬に助けを請うと、呆れられながらも、ひみつ道具を出してくれるという。

 

ちなみに『せむしの子馬』という題名で知られているけれど、最近は、多分、差別用語の問題もあって、『こぶの子馬』とか『イワンと子馬』といった題名になっているみたい。

 

あらすじを改めて読むと、美しいお姫様が王様がもっと若くなければ嫌だと断るところとか、女の子が自分の意思表示をはっきりと話しているところとかに、ロシアの民話に親近感が持てる。

 

グリム童話の女の子は、無口な子が多いけれど。)


せむしの仔馬

 

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9B%E3%82%80%E3%81%97%E3%81%AE%E4%BB%94%E9%A6%AC


あらすじ

 

山と森に囲まれた小さな村に、イワンという少年(働き者の少年であることもあれば、うすのろでばか、まぬけという設定のときもある)が農民の父親と兄二人といっしょに暮らしていた。

村には夜になると金色の馬がやって来て、畑を荒らされて困っていた。イワンが金色の馬を捕まえると、自由にしてくれるかわりに 3 頭馬を産んであげる、と金色の馬から二頭の黒馬と、人の言葉を話し背中にこぶが 2 つある、耳が大きなせむしの仔馬(ポニー)をもらう。イワンは、二頭の黒馬を王様に売って、その馬の世話係として城内に住む。

火の鳥(Жар-птица)の羽根を拾ったところを大臣に見つかり、王様は大臣の話を聞いて、イワンに火の鳥を捕まえて来るよう命じた。せむしの仔馬に助けられて、イワンはどうにか火の鳥を捕まえる。

欲深い王様は、今度は、月の娘で太陽の妹という美しい姫を連れてこいとイワンに命じた。この美しい姫も仔馬のおかげで、城に連れてくることに成功する。王様は、姫に結婚と申し込むが、姫は王様がもっと若くなければ嫌だと断わる。

氷のように冷たい水。煮えたぎったお湯。そして最後に、火のように煮えたぎったミルクの釜に入ると若くなれるという。王様はまずイワンにためさせる。イワンが飛び込むとりっぱな若者になるが、つづいて飛び込んだ王様は二度と現れることはなかった。

美しい若者となったイワンと姫は結婚し、幸せに暮らす。